はじめに(今後の予定)
ナイトアーミーについて、第1回で概要を見てきたので、今回からは細かく見ていきたいと思います。
第2回:Household Detachment
第3回:各ナイトの特徴
第4回:アーミーの組み方の詳細(サンプルアーミー)
第5回:筆者のナイトアーミーの紹介
という感じの予定でいます。
Household Detachment
まず、ナイトハウス独自のデタッチメントとしてのHousehold Detachmentを見ていきましょう。
前回も見た通り、このデタッチメントはトループ枠とLoW枠しかないデタッチメントで、しかもトループ枠を2枠埋めるごとにLoW枠を使えるようになるという変則的なデタッチメントです。
- トループ枠はArmiger Helverin Talon/Armiger Warglaive Talonから選択。
- LoW枠はクエストリス級/セラスタス級/アカスタス級のナイトから選択可能で、アップグレードを取ることができる。
というように、ナイトのみのデタッチメントとなるのも特徴です。
オプションのデタッチメントとして
先に、ナイトメインのアーミーでない場合から考えてみましょう。
各兵団や、メカニカムなどをプライマリーデタッチメントとして編成した上でオプションとしてハウスホールドデタッチメントを組み込む場合、以下の二通りの狙いが考えられると思います。
- アーミジャー級を入れたい
- ナイトのアップグレードを使いたい
アーミジャー級を入れたい場合
このデタッチメントにおいてLoW枠として入るナイトについては、Lords of War Detachmentとして単体で他のアーミーのオプションとして入れることが可能なため、わざわざこのデタッチメントを使う必要がありまません。
しかしながら、アーミジャー級、特にヘルヴェリンとウォーグレイヴはこのデタッチメントでしか編入することができない[1] アーミジャー級のMoiraxについてはメカニカムのヘヴィ枠として入れられるため、メインアーミーに小ぶりなナイトを加えたいという場合には、このデタッチメントを用いることになるでしょう。この場合、LoW枠はあえて入れなくてもよいかもしれません。
アーミジャー2体であれば400ptsで入れられるため、メインアーミーのコストを極端に圧迫することもありません。
アップグレードを使いたい場合
後で見ますが、このデタッチメントのLoW枠のナイトが得られるアップグレードはなかなか面白いものがあります。他のアーミーをメインに据えつつ、このアップグレードを使いたいという場合もあるでしょう。
トループ枠をそれぞれ1体ずつで2枠埋めて、LoW枠でアップグレードを取っても、おおよそ1000pts以内で収まるため、2000pts戦以上であれば、メインアーミーの特色を出しつつ、このデタッチメントを使うという選択肢もあるかと思います。[2] 低ポイントでナイトを多く入れようとする場合は対戦相手とのすり合わせが必須
プライマリーデタッチメントとして
ナイトのみでアーミーを組みたい場合は、このデタッチメントをプライマリーデタッチメントとする他ないでしょう。
前回も書いた通り、ハウスホールドデタッチメントがプライマリーデタッチメントとなる場合には、LoW枠の25%制限を無視できます。
トループ枠のアーミジャー級との兼ね合いもありますが、2000pts戦で、セラスタス級ナイトを2体入れたりすることも可能です。
何度も書いているとおり、アーミジャー級のナイトを入れないと、より大型のナイトが編入できないという制限があるため、大型のナイトだけでアーミーを組むというのは難しくなっています。
ホルスヘレシー初版ではすべてクエストリス級以上というアーミー編成も可能でしたが、設定の反映とバランス調整の両方の意味で変更になったものと思われます。
とはいえ、トループ枠のアーミジャーはLine属性を持っているので、目標確保を行うことが可能ですし、戦術の幅は広がると思います。
また、7体程度で2000ptsアーミーが組めるというのはなにより大きいですね。
Household Ranks
ハウスホールドデタッチメントのLoW枠のナイトが取得できるアップグレードは、Household Ranksと呼ばれます。つまり、ナイトの搭乗者のナイトハウスの中での位階を示しているアップグレードです。
すべての位階がキャラクター属性を得られるのも、そうした意味であると考えられます。
以下、それぞれの位階を見ていきましょう。
Seneschal
データ化されている中では最も高位で、高ポイントの位階で、元々は行政長官といった意味です。
WS、BSが上昇し、プライマリーデタッチメントである場合にはこのナイトがウォーロードとなります。
ウォーロードとなった場合、周囲のナイトが(ナイトやタイタンのルールを無視して)通常ユニットのようにリアクションを取ることができるという効果があります[3] ホルスヘレシーのリアクションは強力なため、非常に強い恩恵。
アカスタス級のナイトはこの位階を選択できません。
Arbalester
名称的には弩射手を意味する位階です。
BSが上昇し、スキャッターロールを行う場合、追加のダイスを投げて、どれを使用するかが選べるようになります。つまり、ブラスト武器の使用を有利にしてくれます。
ただし、BS上昇だけでも見合うコストではあります。
Aspirant
未熟な志願者の位階です。
非常に珍しいアップグレードで、マイナスのポイントです。
ただ、その反動として WSとBS に加えて移動力が下がるため、よほどコスト調整が必要でない限り、あまり魅力的なアップグレードとは言えません。
Aucteller
チャンピオンの位階です。
常にWSが上昇する上に、ナイトやタイタン、モンスター、プライマーク、ウーンズが8以上のモデルのチャレンジの場合、さらにWSが上昇し、攻撃回数もあがります。
Dolorous
本来の意味は『嘆き』でしょうが、転じて嘆きをもたらす者、殺し屋を意味することとなった位階です。
WSが上昇するのに加え、(ナイトであるのに)Sweeping Advanceを行うことが出来ます。
Auctellerよりコストが安いので大物狩りを意識する場合でなければ、こちらの位階のほうが魅力的かもしれません。
Implacable
無慈悲、あるいは執念深い者を意味する位階です。
HPが上昇し、かつ、たとえ複数ダメージの攻撃を受けた場合でも1HPしかダメージを負いません。
ナイトが非常に堅牢になる位階です。
Preceptor
教導者を意味する位階です。
BSが上昇すると共に、周囲のアーミジャーのLdを引き上げます。
ハウスホールドデタッチメントではアーミジャーは必ず入るので、この位階が役立つ場面はあると思います。
Uhlan
槍騎兵、軽騎兵を示す位階です。
移動力が4インチも上がると共にScout、Outflankの能力を得ます。
セラスタス級がこれを得た場合、なんと移動力は18インチになります。また、セラスタス級ナイトは、Flank Speedという射撃を放棄することで4インチ移動力を上げるスペシャルルールを持つため、22インチにまで上げられます。恐ろしいですね。
アカスタス級のナイトはこの位階を選択できません。
位階について
各位階について見てみましたが、使いどころを間違えなければ、どれも相応の価値があるアップグレードだと考えます。最大でも80pts程度ですので、ハウスホールドデタッチメントで組む場合は、使わなければもったいないと言えるでしょう。
終わりに
ナイトアーミーについての第2回は、ハウスホールドデタッチメントについて見てきました。
最初に書いた通り、第3回はメカニカム及びナイトハウスで使うことのできるナイトのユニット特性について見ていく予定です。
コメントを残す